후리가나로 읽는 일본 고전
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こじじゅんれい
古寺巡礼
和辻 哲郎
和辻 哲郎의 古寺巡礼(こじじゅんれい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 143,765자 · 285화면
道の右手には破れかかった築泥があった。なかをのぞくと、何かの堂跡でもあるらしく、ただ八重むぐらが繁っている。
もはや夕暮れを思わせる日の光が樹立ちのトンネルの向こうから斜めに射し込んで来る。その明るい所に唐招提寺があった。
唐招提寺へは横の門からはいった。初めてあの金堂を見るT君のためにはぜひ正面の南門へ回るべきであったが、みんなはもう幾分か疲れていたので、わざわざ遠回りをする勇気も出ず、ずるずると金堂の横へ出たのであった。しかし堂のうしろ側の太い柱の列やその上にゆったりとかかっている屋根の線が眼に飛び込んで来ると、やはりハッとせずにはいられないものがあった。大海を思わせるような大きい軒端の線のうねり方、――特にそれを斜め横から見上げた時の力強い感じ、――そこにはこの堂をはじめて見るのでないわたくしにとっても全然新しい美が感ぜられたのである。
この堂の横の姿の美しさをわたくしは知らないではなかった。かつて堂の西側の松林のなかに立って、やはり斜めうしろから、この堂の古典的な、堂々とした落ちつきに見とれた時にも、あの屋根の力強さや軽さ、あの柱の重さや朗らかさは、強い印象をわたくしに与えた。