후리가나로 읽는 일본 고전
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こじじゅんれい
古寺巡礼
和辻 哲郎
和辻 哲郎의 古寺巡礼(こじじゅんれい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 143,765자 · 285화면
しかしあの渾然とした調和や、底力のある優しみや、朗らかな厳粛などが、屋根や柱の線の微妙な釣り合いにかくばかり深くもとづいているとは気づかなかったのである。軒端の線が両端に至ってかすかに上へ彎曲しているあの曲がり工合一つにも、屋根の重さと柱の力との間の安定した釣り合いを表現する有力な契機がひそんでいる。天平以後のどの時代にも、これだけ微妙な曲線は造れなかった。そこに働いているのは優れた芸術家の直観であって、手軽に模倣を許すような型にはまった工匠の技術ではない。
そういう感じを抱きながら堂の正面へ出て、堂全体をながめると、今さらながらこの堂の優れた美しさに打たれざるを得なかった。この堂全体は右のような鋭い、細かい芸術家の直観から生まれている。寄せ棟になった屋根の四方へ流れ下るあらゆる面と線との微妙な曲がり方、その広さや長さの的確な釣り合い、――それがいかに微妙な力の格闘(といっても、現実的な力の関係ではなく、表現された力の関係である)によって成っているかは、大棟の両端にある鴟尾のはね返った形や、屋根の四隅降り棟の末端にある鬼瓦の巻き反ったようにとがった形が、言い現わし難いほど強い力をもって全体を引きしめているのに見てもわかる。