일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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こじじゅんれい

古寺巡礼

和辻 哲郎

和辻 哲郎의 古寺巡礼(こじじゅんれい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 143,765자 · 285화면

아오조라 문고

薬師寺の裏門から六条村へ出て、それからまっすぐに東へ、佐保川の流域である泥田の原のなかの道を、俥にゆられながら帰る。暮靄につつまれた大和の山々は、さすがに古京の夕らしい哀愁をそそるが、目を落として一面の泥田をながめやると、これがかつて都のただ中であったのかと驚く。佐保川の河床が高まって、昔の高燥な地を今の湿地に変えたのかも知れない。しかしまた都のうちに水田もあったらしい奈良京の大半は、当初からこの種の湿地であったとも考えられる。もしこの想像に相当の根拠が与えられるならば、このことは奈良京が短命であった理由として看過し難い。史家は政治上の理由や古来の遷都思想のみからこの点を説こうとしているが、この湿地の不健康性はもっと根本的な理由となり得たはずである。天平の中ごろに猖獗をきわめた疫瘡の流行は、特に猛烈にこの湿地を襲ったであろう。次いで起こった光明后の大患も、同じくこの湿地の間接の影響に基づいたのでないとはいえまい。この時に恭仁遷都の議が起こったのは、単に藤原氏の勢力を駆逐しようとする一派の貴族の策略とのみは考えられぬ。

が、泥田の道でわたくしの心を占領していたのはこの問題ではなかった。