후리가나로 읽는 일본 고전
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こじじゅんれい
古寺巡礼
和辻 哲郎
和辻 哲郎의 古寺巡礼(こじじゅんれい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 143,765자 · 285화면
二十一
二十一
月夜の東大寺南大門――当初の東大寺伽藍――月明の三月堂――N君の話
夕方から空が晴れ上がって、夜は月が明るかった。N君を訪ねるつもりでひとりブラブラと公園のなかを歩いて行ったが、あの広い芝生の上には、人も見えず鹿も見えず、ただ白々と月の光のみが輝いていた。
南大門の大きい姿に驚異の目を見張ったのもこの宵であった。ほの黒い二層の屋根が明るい空に食い入ったように聳えている下には、高い門柱の間から、月明に輝く朧ろな空間が、仕切られているだけにまた特殊な大いさをもって見えている。それがいかにも門という感じにふさわしかった。わたくしはあの高い屋根を見上げながら、今さらのように「偉大な門」だと思った。そこに自分がただひとりで小さい影を地上に印していることも強く意識に上ってきた。石段をのぼって門柱に近づいて行く時には、たとえば舞台へでも出ているような、一種あらたまった、緊張した気分になった。
門の壇上に立って大仏殿を望んだときには、また新しい驚きに襲われた。大仏殿の屋根は空と同じ蒼い色で、ただこころもち錆がある。それが朧ろに、空に融け入るように、ふうわりと浮かんでいる。