후리가나로 읽는 일본 고전
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こじじゅんれい
古寺巡礼
和辻 哲郎
和辻 哲郎의 古寺巡礼(こじじゅんれい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 143,765자 · 285화면
橘夫人は天智時代に生まれ、天武時代にその若き恋の日を送り、持統時代の文武帝の養育者となり、文武時代に光明后を産んだ人である。この廚子が天武・持統のころの作であるならば、それは夫人が後宮にはいった前後の時代で、あるいは当時の後宮の趣味を現わしているかも知れない。あの装飾のしみじみした柔らかさ、細やかさ、あの三尊の涙ぐましい愛らしさなどは、恐らく当時の貴婦人を恍惚とさせたものであろう。天平時代の一面を光明后に代表させるごとく白鳳時代の一面をもまたその母夫人に代表させていいならば、この廚子に残された夫人の愛情は、藤原京生活の半面を暗示するのである。
金堂を出て綱封蔵に移ると、そこにはまたお蔵らしくさまざまの像画工芸品の類が並べてある*。有名なのは木彫九面観音や銅像夢違観音などである。夢違観音は新薬師寺の香薬師などと比べてよいほどの美しい作である。がそのほかにもなおそれに近いと思われるほどに美しい仏像が少なくない。また絹や錦や毛布や、その他さまざまの器具類など、往昔の文化をしのばせる品々も多い。落ちついて観察すればそこに尽きざる興味が湧き出てくるであろう。