일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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よしわらしんわ

吉原新話

泉 鏡花

泉 鏡花의 吉原新話(よしわらしんわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 37,157자 · 75화면

아오조라 문고

――切立てたような、あの闇がり坂、知ってたっけか。」

「根岸から天王寺へ抜ける、細い狭い、蔽被さった処でしょう。――近所でも芋坂の方だと、ちょいちょい通って知ってますけれど、あすこは、そうね、たった一度。可厭な処だわね、そこでどうかなすったんですか。」

「そうさ、よく路傍の草の中に、揃えて駒下駄が脱いであったり、上の雑樹の枝に蝙蝠傘がぶら下っていたり、鉄道で死ぬものは、大概あの坂から摺込むってね。手巾が一枚落ちていても悚然とする、と皆が言う処だよ。

昼でも暗いのだから、暮合も同じさ。別に夜中では無し、私は何にも思わなかったんだが、極って腕車から下りる処さ、坂の上で。あの急勾配だから。

下りるとね、車夫はたった今乗せたばかりの処だろう、空車の気前を見せて、一つ駆けで、顱巻の上へ梶棒を突上げる勢で、真暗な坂へストンと摺込んだと思うと、むっくり線路の真中を躍り上って、や、と懸声だ。そこはまだ、仄り明い、白っぽい番小屋の、蒼い灯を衝と切って、根岸の宵の、蛍のような水々した灯の中へ消込んだ。

蝙蝠のように飛ぶんだもの、離れ業と云って可い速さなんだから、一人でしばらく突立って見ていたがね、考えて見ると、面白くも何とも無いのさ。