후리가나로 읽는 일본 고전
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めいじんじごく
名人地獄
国枝 史郎
国枝 史郎의 名人地獄(めいじんじごく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 149,286자 · 301화면
と突然一閑斎は不思議そうに声を張り上げた。「ここに見慣れない足跡がござる」
いかにも見慣れない足跡が、駕籠舁き二人の足跡に添って、一筋水神の方へついていた。
「さよう、見慣れない足跡がござる」平八の声は沈痛であった。「これこそ鼠小僧と想像される、ある一人の足跡でござるよ」「おおこれがそれでござるかな」「よくよくご覧なさるがよい。奇妙な特徴がございましょうがな」「どれ」というと一閑斎は、顔を地面へ近づけた。「や、これは不思議不思議、蟹のように横歩きだ!」
「その通り」と平八は、やはり沈痛の声でいった。「その横歩きが特徴でござる。……すべて横歩きは縦歩きと比べて――すなわち普通の歩き方と比べて、ほとんど十倍の速さがござる。昔から早足といわれた者は、おおかた横歩きを用いましたそうな」「ほほうさようでございますかな」
「ところで」と平八は力をこめ、「この地点から水神へ向けて、一筋ついている足跡の外に、さらに一筋同じような、横歩きの足跡のついているのが、お解りではあるまいかな」「さようでござるかな、どれどれどこに?」一閑斎は雪の地面を、改めて仔細に調べて見た。はたして足跡はついていた。