후리가나로 읽는 일본 고전
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めいくんただゆき
名君忠之
夢野 久作
夢野 久作의 名君忠之(めいくんただゆき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 15,683자 · 32화면
成行によっては薩州と一出入り仕兼ねまじき決心が、その切れ上った眥に見えた。お庭に立並んでいた寵妾お秀の方を初め五六人の腰元が固唾をのんで立ち竦んだ。
とたんに御本丸から吹きおろす大体颪に、返咲きの桜が真白く、お庭一面に散乱した。言い知れぬ殺気が四隣に満ち満ちた。
この上は取做せば取做すほど語気が烈しくなる主君の気象を知り抜いている大目付役、尾藤内記は、慌しくスルスルと退いた。すぐにも下城しそうな足取りで、お局を出たが、しかし、お局外の長廊下を大書院へ近づくうちに次第次第に歩度が弛んで、うなだれて、両腕を組んだ。思案に暮れる体でシオシオとお屏風の間まで来た。
「何事で御座った。大目付殿……」
お納戸頭の淵金右衛門という老人が待兼ねておったように大屏風の蔭から立現われた。
「おお。御老人……」
と内記は助船に出会うたように顔を上げた。ホッと溜息をした。
「よいところへ……ちょっとこちらへ御足労を……少々内談が御座る。折入ってな……」
「内談とは……」
「御老体のお知恵が拝借したい」
「これは改まった……御貴殿の御分別は城内一と……ハハ……追従では御座らぬ。それに上越す知恵なぞはトテモ拙者に……ハハ……」