후리가나로 읽는 일본 고전
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めいしょうまんげつ
名娼満月
夢野 久作
夢野 久作의 名娼満月(めいしょうまんげつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 18,840자 · 37화면
本物の小判のお手本はここに在る……といったような事を、まことしやかに頼み込んだ。
賃銀がよかったのでシロカネ屋の老爺は、さほど怪しみもせずに、両手を揉合わせて引受けた。六百斤のナマコを三日三夜がかりで一万枚に近い小判型に打抜いて畳目まで入れたものに金箔を着せたのを、千六に引渡した。
千六は、その小判を新しい唐米の袋に詰込んで、手車に引かせ、帰りに桶屋から十個の桶を受取り、序に山口屋から味噌を四百斤と、材木置場から鋸屑を五俵ほど買込んで、同じ手車に積ませて、その日の暮れ方に舟着場へ持って来た。そこで百石積の玄海丸という抜荷専門の帆前船を探し出して顔なじみの船頭に酒手を遣り、水揚人足に命じて車の上の荷物を全部積込ませると、念のためもう一度上陸してこの間の福昌号の裏口に行き、人通りの絶えたところを見計らって地下室の小窓に鼻を近付け、今一度中の様子を窺いてみた。中には四五日前の通りに味噌桶が行列して、黴臭い味噌の臭気がムンムンする程籠もっていた。
ニンガリと笑った彼は立上って空を仰いでみた。この辺では穏やかでない東寄りの南風が数日来、絶え間なしに吹いているところで、追手の風でも余程自信のある船頭でないと船を出せるものでないことが商売柄千六にはよくわかっていた。