후리가나로 읽는 일본 고전
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わし
和紙
東野辺 薫
東野辺 薫의 和紙(わし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 35,557자 · 70화면
「うちの兄ちゃも言ってるげんと、ここでへこたれたらどうなるってさ。大戦争だもの、原料の統制なんか当り前だわ。」
んだどもと、ユミもそれには思わず強い相槌を打った。楮やソーダ灰の統制が強化されはじめた頃、こんなことではどうにもならないとしきりに父がこぼすのを、いつか友太に話したことがあった。ふ、ユミちゃんのお父さらしくもねえなと、友太は苦い笑いをした。
村で一冬に使う楮が九万貫で、県に生産される十四万五千貫の四分の三に近い。村の生産高はわずかに三千貫に過ぎないから、大部分を他に仰がなければならないのが、欲しい半分も入手出来なくなっていた。あの、強靭な紙になる三椏は前から使用禁止である。かてに使う桑皮にしても、工業組合からの配給になった和紙屑洋紙屑にしても、やはりその通りであった。パルプはと言えば、事変のはじまった当時の四割がせいぜいだった。十年前までは村の人達が誰でも口にした、ブランナーモンド会社月印のソーダ灰は、今では無論見ることも出来ず、品は落ち、それも必要量の三分の一の配給だった。支那の熱河、山東あたりの、謂わゆる近海塩か、或いは地中海の遠海塩を原料とするソーダ灰が、戦争のための入手難はいうまでもなく、組合長の見込では来年度からは恐らく更に現在の半分ぐらいになりそうだった。