후리가나로 읽는 일본 고전
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きつえんよんじゅうねん
喫煙四十年
寺田 寅彦
寺田 寅彦의 喫煙四十年(きつえんよんじゅうねん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,500자 · 17화면
専売局の方々にでも聞いてみたら分るかもしれないが、事によると、これは自分がちょっとかつがれたのかもしれない。
ドイツは葉巻が安くて煙草好きには楽土であった。二、三十片で相当なものが吸われた。馬車屋や労働者の吸うもっと安い葉巻で、吸口の方に藁切れが飛び出したようなのがあったがその方は試した事がない。
ベルリンの美術館などの入口の脇の壁面に数寸角の金属板が蝋燭立かなんかのように飛出しているのを何かと思ったら、入場者が吸いさしのシガーを乗っけておく棚であった。点火したのをそこへ載せておくと少時すると自然に消えて主人が観覧を了えて再び出現するのを待つ、いわばシガーの供待部屋である。これが日本の美術館だったらどうであろう。這入るときに置いた吸いさしが、出るときにその持主の手に返る確率が少なくも一九一〇年頃のベルリンよりは少ないであろう。しかし大戦後のベルリンでこのシガーの供待所がどういう運命に見舞われたかはまだ誰からも聞く機会がない。
ベルリンでも電車の内は禁煙であったが車掌台は喫煙者のために解放されていた。山高帽を少し阿弥陀に冠った中年の肥大った男などが大きな葉巻をくわえて車掌台に凭れている姿は、その頃のベルリン風俗画の一景であった。