후리가나로 읽는 일본 고전
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かいそうろく
回想録
高村 光太郎
高村 光太郎의 回想録(かいそうろく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 35,774자 · 71화면
だから母は父にそういう境遇から救われたわけだ。母はまるで自分というものを無くして父を立て、実に忠実に父に尽した。こういうことは、母だけは実際偉いと私は思っている。典型的な日本の母親のように思える。貧乏な中をどんな苦労でもしたものだ。母は学問はないが悟りは非常によく、字などもお家流だが大変上手であった。祖父は自分が懲りているので、父の代になって家庭に鳴物と勝負事は一切入れなかった。母は長唄と下方の笛が得意であったが、そんなものは皆放擲して了っていた。ただ母は昔からの為来りを非常に尊び、年中行事に委しく、それをきちんきちんとやった。未だにその習慣が思い出されると悪くない。
些細な生活の端くれのようだが、矢張そうすると一年がはっきりし、一月から十二月の終まで、いろんなことが繋がって生活そのものに非常に思出がつく。半分は迷信みたいなものがあって、晦日には神主がやって来て荒神様を拝んで家中御祓をして帰るとか、そんなことでもいろいろ家庭の情趣として私の心に残っているのは母の御蔭である。母は之を非常な貧乏の中でやっていた。竹筒をぶら下げておいて、一銭二銭のお金を入れ、月末に家賃になるだけ入れなければ家賃が払えないような貧乏であった。