후리가나로 읽는 일본 고전
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ちじょう
地上
島田 清次郎
島田 清次郎의 地上(ちじょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 175,250자 · 350화면
第一章
虐げらるゝ者の涙流る
之を慰むる者あらざる
なり ――傳道之書
第一章
大河平一郎が学校から遅く帰って来ると母のお光は留守でいなかった。二階の上り口の四畳の室の長火鉢の上にはいつも不在の時するように彼宛ての短い置手紙がしてあった。「今日は冬子ねえさんのところへ行きます。夕飯までには帰りますから、ひとりでごはんをたべて留守をしていて下さい。母」平一郎は彼の帰宅を待たないで独り行った母を少し不平に思ったが、何より腹が空いていた。彼は置かれてあるお膳の白い布片を除けて蓮根の煮〆に添えて飯をかきこまずにいられなかった。そうして四、五杯も詰めこんで腹が充ちて来ると、今日の学校の帰りでの出来事が想い起こされて来た。今日は土曜で学校は午前に退けるのだった。級長である彼は掃除番の監督を早くすまして、桜の並樹の下路を校門の方へ急いで来ると、門際で誰かが言いあっていた。近よってみると、二度も落第した、体の巨大な、柔道初段の長田が(彼は学校を自分一人の学校のように平常からあつかっていた)美少年の深井に、「稚子さん」になれ、と脅迫しているところだった。
「いいかい、深井、な」