후리가나로 읽는 일본 고전
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ちじょう
地上
島田 清次郎
島田 清次郎의 地上(ちじょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 175,250자 · 350화면
しかしどう言って慰めてよいか分らなかった。綾子であるなら「兄さん、お止しなさいな、めそ/\言うことは大嫌い!」という風に兄の心を引き立てもするのだが、お光にはできなかった。お光はただ心で同情しているより仕方がなかった。お光は仕方なしに瞳を海の方へ向けた。ゆったり湛えた海面一杯に日は照り返し、白い波頭が入り乱れていた。そうして今まで見えなかった一隻の和船が純白な帆に風を孕ませて海岸近く走せてくるのが見えた。ああ、それを見たときの嬉しさはお光に一生忘られないものの一つであった。
「兄さん、俊太郎さんの船が見えましてよ」
「おう。そうらしいね」兄もさすがに嬉しそうに立ち上がった。兄の唯一の親友であり、兄との内面的交渉の深い、常に兄を光明的に力づけている俊太郎であることを知っているお光は、そうした場合兄以上に嬉しかった。ああ、漫々たる大海原を白鳥のように乗り切って来る愛すべき奴よ! 船首に翻る真赤な旗の間から船頭の逞しい裸体の動作が見え、やがて船首が海岸の方へ真正面に向き変った。お光達には腕を拱ぬいて立っている大河俊太郎の姿がはっきり見えた。兄はたまらないように「おうい」