후리가나로 읽는 일본 고전
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こうふ
坑夫
夏目 漱石의 坑夫(こうふ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 141,690자 · 283화면
抜け出そうとしたって抜け出せないのは知れ切っている。
東京を立った昨夜の九時から、こう諦はつけてはいるが、さて歩き出して見ると、歩きながら気が気でない。足も重い、松が厭きるほど行列している。しかし足よりも松よりも腹の中が一番苦しい。何のために歩いているんだか分らなくって、しかも歩かなくっては一刻も生きていられないほどの苦痛は滅多にない。
のみならず歩けば歩くほどとうてい抜ける事のできない曇った世界の中へだんだん深く潜り込んで行くような気がする。振り返ると日の照っている東京はもう代が違っている。手を出しても足を伸ばしても、この世では届かない。まるで娑婆が違う。そのくせ暖かな朗かな東京は、依然として眼先にありありと写っている。おういと日蔭から呼びたくなるくらい明かに見える。と同時に足の向いてる先は漠々たるものだ。この漠々のうちへ――命のあらん限り広がっているこの漠々のうちへ――自分はふらふら迷い込むのだから心細い。
この曇った世界が曇ったなりはびこって、定業の尽きるまで行く手を塞いでいてはたまらない。留まった片足を不安の念に駆られて一歩前へ出すと、一歩不安の中へ踏み込んだ訳になる。