후리가나로 읽는 일본 고전
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ばいしょくかもなんばん
売色鴨南蛮
泉 鏡花
泉 鏡花의 売色鴨南蛮(ばいしょくかもなんばん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 13,926자 · 28화면
可い塩梅に誰も居ないから。」
促して、急いで脱放しの駒下駄を捜る時、白脛に緋が散った。お千も慌しかったと見えて、宗吉の穿物までは心着かず、可恐しい処を遁げるばかりに、息せいて手を引いたのである。
魔を除け、死神を払う禁厭であろう、明神の御手洗の水を掬って、雫ばかり宗吉の頭髪を濡らしたが、
「……息災、延命、息災延命、学問、学校、心願成就。」
と、手よりも濡れた瞳を閉じて、頸白く、御堂をば伏拝み、
「一口めしあがれ、……気を静めて――私も。」
と柄杓を重げに口にした。
「動悸を御覧なさいよ、私のさ。」
その胸の轟きは、今より先に知ったのである。
「秦さん、私は貴方を連れて、もうあすこへは戻らない。……身にも命にもかえてね、お手伝をしますがね、……実はね、今明神様におわびをして、貴方のお頭を濡らしたのは――実は、あの、一度内へ帰ってね。……この剃刀で、貴方を、そりたての今道心にして、一緒に寝ようと思ったのよ。――あのね、実はね、今夜あたり紀州のあの坊さんに、私が抱かれて、そこへ、熊沢だの甘谷だのが踏込んで、不義いたずらの罪に落そうという相談に……どうでも、と言って乗せられたんです。