후리가나로 읽는 일본 고전
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へんなおと
変な音
夏目 漱石의 変な音(へんなおと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 3,763자 · 8화면
自分は立って敷居の上に立った。かの音はこの妻戸の後から出るようである。戸の下は二寸ほど空いていたがそこには何も見えなかった。
この音はその後もよく繰返された。ある時は五六分続いて自分の聴神経を刺激する事もあったし、またある時はその半にも至らないでぱたりとやんでしまう折もあった。けれどもその何であるかは、ついに知る機会なく過ぎた。病人は静かな男であったが、折々夜半に看護婦を小さい声で起していた。看護婦がまた殊勝な女で小さい声で一度か二度呼ばれると快よい優しい「はい」と云う受け答えをして、すぐ起きた。そうして患者のために何かしている様子であった。
ある日回診の番が隣へ廻ってきたとき、いつもよりはだいぶ手間がかかると思っていると、やがて低い話し声が聞え出した。それが二三人で持ち合ってなかなか捗取らないような湿り気を帯びていた。やがて医者の声で、どうせ、そう急には御癒りにはなりますまいからと云った言葉だけが判然聞えた。それから二三日して、かの患者の室にこそこそ出入りする人の気色がしたが、いずれも己れの活動する立居を病人に遠慮するように、ひそやかにふるまっていたと思ったら、病人自身も影のごとくいつの間にかどこかへ行ってしまった。