후리가나로 읽는 일본 고전
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あやかしのつづみ
夢野久作怪奇幻想傑作選 あやかしの鼓
夢野 久作
夢野 久作의 夢野久作怪奇幻想傑作選 あやかしの鼓(あやかしのつづみ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 76,558자 · 153화면
この御恩を報ずる生命が私にないのかと思うと私は蒲団を掴み破り、畳をかきむしり、老先生の遺書を噛みしだいてノタ打ちまわった。
しかしまだ私の業は尽きなかった。
私は鼓を抱えて、その夜の夜汽車で東京を出て伊香保に来た。
温泉宿に落ちついて翌日であったか、東京の新聞が来たのに高林家の事が大きく出ていた。その一番初めに載っていたのはなつかしい老先生の写真であったが、一番おしまいに出ているのは私が見も知らぬ人であるのにその下に「稀代の怪賊高林久弥事旧名音丸久弥」と書いてあったのには驚いた。その本文にはこんなことが書き並べてあった。
▲今から丸三年前大正十年の春鶴原未亡人の変死事件というのがあった。右に就て当局のその後の調べに依ると同未亡人を甥の妻木という青年と一緒にその旅立ちの前夜に殺害して大金を奪って去ったものは九段高林家の後嗣で旧名音丸久弥といった屈強の青年であることがわかった。
▲然るにその後久弥はその金を費い果したものか、昨夜突然高林家に忍び入って恩師を縊り殺してその臍繰りと名器の鼓を奪って逃げた。
▲彼は数日前から高林家の門前に乞食体を装うて来て様子を伺い、恩師高林弥九郎氏が何かの必要のため貯金全部を引き出して来たのを見済ましてこの兇行に及んだものらしく、三年前の事件と共に実に巧妙周到且つ迅速を極めたものである