후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 145,722자 · 286화면
仮りにも一カ寺に手を入れるのに、もとより確たる証拠は握っているだろうが、夜陰こうして踏み込むのはあまりに荒っぽい。そう思って、二人の役人を見下ろすと、どうも役人らしくなくて、浪人臭い――ははあ、これは例の四国町あたりの出動かも知れないぞ、と七兵衛が胸を打ちました。
なるほど、芝の三田の四国町の薩摩屋敷の浪人あたりのやりそうなことだ。てっきり、それに違いないわい。それなら、それで、こっちにも了簡があると、七兵衛が天井裏でニッと笑いました。
下では、そんなことは知らず、いちいち婦人たちに訊問をつづけているが、いずれも恥かしがって返事がはかばかしくない。
「その方たち、夫ある身でありながら、こうして夜陰、お籠りをすることを許されて来たか」
「夫も承知のことでございます、ただ子供がほしいばっかりに……」
と泣き伏してむせぶ者もあります。
「どうだ、祈祷の利き目はあるか」
「はい……」
「聞くところによれば、住職及び徒弟どもの身持ちがよくないとのことだ、何ぞ覚えがあるか」
「…………」
「これは何に用うる品だ」
問題の役人が手に取って示したのは、畸形な裸形の男女を描いた、立川流の敷曼陀羅というのに似ている。