후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 159,272자 · 313화면
一
宇治山田の米友は、碓氷峠の頂、熊野権現の御前の風車に凭れて、遥かに東国の方を眺めている。
今、米友が凭れている風車、それを米友は風車とは気がつかないで、単に凭れ頃な石塔のたぐいだと心得ている。米友でなくても、誰もこの平たい石の塔に似たものが、風車だと気のつくものはあるまい。子供たちは、紙と豆とでこしらえた風車を喜ぶ。ネザランドの農家ではウィンドミルを実用に供し、同時にその国の風景に情趣を添えている。が、世界のどこへ行っても、石の風車というのは、人間の常識に反いているはずだ。しかし、碓氷峠にはそれがある。
碓氷峠のあの風車
誰を待つやらクルクルと
あの風車を知らない者には、この俗謡の情趣がわからない。
誰が、いつの頃、この石に風車の名を与えたのか、また最初にこの石を、神前に据えつけたのは何の目的に出でたものか、それはその道の研究家に聞きたい。
一度廻らせば一劫の苦輪を救うという報輪塔が、よくこの風車に似ている。
明治維新の時に、神仏の混淆がいたく禁ぜられてしまった。輪廻という仏説を意味している輪塔が、何とも名をかえようがなくして、風車といい習わされてしまったのなら、右の俗謡は、おおよそ維新の以後に唄われたものと見なければならないのに、事実は、それより以前に唄われていたものらしい。