후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 159,272자 · 313화면
またよくしたもので、天下をお取りになるような方には自然、お金の運も向いて来るものですからね。権現様はお金持でした……その権現様をお金持にして上げたのは、甲州武田のお能役者で大蔵というのが、これが目ききで、伊豆の北山や、佐渡の金山を開いて上げたのも、あの大蔵というお能役者の働きでございましたよ。この慶長小判の質のいいのも、つまりその時の手柄で、権現様の御治世には、諸国に金銀の山がたくさんに出来、牛車や馬につけ並べた金銀の御運上がひっきりなしにつづいたそうで、昔の人の話では、佐渡ヶ島は金銀で築立てた山で、この金銀を一箱に十二貫目ずつ詰めて、百箱を五十駄積みの船に積み載せ、毎年五艘十艘ずつ、風のいい日和を見計らって、佐渡ヶ島から越後の港へ積みよせ、それから江戸へ持ち運ぶ御威勢は大したものだっていいました」
「わたしは、そんな山は、いらないから、お金の実る木がただ一本だけ欲しい」
「へ、へ、一本とは、あんまりお慾が小さ過ぎます、せめて十本も植木屋にいいつけて、おとりよせになってはいかがです……冗談はさて措きまして、こういう質のいい金銀を、平常遣いに、惜気もなく使い捨てたその時代の人は豪勢なものでしたが……この通り、元禄の吹替えになりますていと」