후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 86,467자 · 168화면
米友としては、それを肯かないわけにはゆかないのです。いつもならば権柄ずくで命令されても、このお角さんだけは米友にとって苦手であって、どうともすることはできないのだが、今日はいやに生やさしく頼まれるだけ、一層いやに圧迫されるような嫌味が無いではない。
「お前、今晩ここで泊らないで、関ヶ原まで行ってくれないか」
「えっ」
米友としても身心ともに相当に疲れている――ここへ着いたのをホッと一安心と心得ていないでもないところを、その足で……と来た。
「うん」
これもまたいやとは言えないようになっていたが、いったい、その関ヶ原とはどこだ。
十四
お角さんは、最早ここに先着していたので、その先着は米友の一行に先立つこと、ほんのしばしの間――万事はかの岡崎藩の美少年としめし合わせてしたことという筋道は、米友にもよくわかります。当然、米友もあの一行に伴われてここへ落着くのだということも、お角さんは先刻心得て待っていたに相違ない。そうして、米友の到着を待ってこのことを言おうと構えていたこともたしかです。
せっかく草鞋を取りかけた米友はいやとも言えない、この際、迷惑には迷惑であるが、事と次第によっては、頼まれたことを引受けられない米友ではない。