후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 254,021자 · 495화면
それを見ると、お銀様は眉をひそめずにはおられませんでした。たぶん、胸の中ではこんなに考えていたことでしょう、
「何という無作法なことをする人たちでしょう、悪意あってしているわけではない、この画に対する認識が乏しいばっかりにしていることだが、こうして置くうちに、ようやく粗末から廃滅になってはたまらない、早く何とかしないと、あったらこの名画の保護が手遅れになる」
こう思いやりをしてみたようでしたが、さりとて、進んで寺僧に向って忠告――というまでにもならないで、ひとりひそかに残念がっているのは、その鼠の巣を嫌がるというよりも、この壁の画を惜しむことであります。
お銀様は、それでもなお飽かず、滝と、牡丹と、唐獅子を、縦から横から見直しました。それから向って右の小襖に唐美人の絵がある。出入口襖の桐に鳳凰――左の出入口は菊に孔雀の襖――いずれも金地極彩色なのと、その金具に五三崩しの桐紋がちりばめてあることまで丹念に見てしまったが、なお中央の滝と牡丹と唐獅子の大壁画を見直し、見返すことを忘れませんでした。その大壁画の雄渾にして堅牢なる、斧を打ち込んでも裂けない筆格を見ていると、またどうしてもその下に堆い鼠の巣に、いやな思いをせずにはいられないのです。