후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 254,021자 · 495화면
お銀様が堪えられなくなったといったところで、あえて宇治山田の米友のように直接行動に出でられるはずもなし、また、ここは自分の王国ではないから、命令だけを以てしても行われようはずはなし、この人たちに事を分けて言い聞かしてみようというほどの気にもなれず、そこで、堪えられなくなったお銀様の行動というものは、直ちにその場を立去ることでありました。
まだ見ようと思うところ、見残したところも多少あるでしょうが、これでお銀様は断念して、もと来た玄関の方から引返してしまいました。引返して後、この寺を出て宿へは帰らないで、湖岸の方へと向って行きました。その時はもう、連れて来た宿の少女もかえしてしまい、全く単身でありましたが、湖岸へ出て、しばし琵琶の湖水を眺めている姿を見かけましたけれども、それから後は、どこをどうしたか、お銀様の身が長浜の町の中へと呑まれてしまいました。
しかし、その夜になると、いつ帰ったともなく、お銀様は宿へ帰って納っておりました。
お銀様の宿というのは「浜屋」です。浜屋というのは、一見旅籠屋とは見えない、古いだだっ広い、由緒の幾通りもありそうな構えで、大通寺の建築が豊太閤の桃山城中の殿舎であったとすれば、この宿屋は、たしかに秀吉長浜時代の加藤虎之助とか、福島市松とかいった人たちの邸をそのまま残したもの