후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 254,021자 · 495화면
さりとて、へたに離れてこのわたしというものが、仏頂寺に見つけられでもしたら、それこそ最後――
福松は、それを懸念しながら木蔭を出たり離れたりして、兵馬の安否を気遣いましたけれど、兵馬から音沙汰がなく、そうかといって、仏頂寺との間に、見つけた、見つけられた、という問題を起しているような形勢は少しもない。
それだけに、福松はまたいっそう気を揉んで、隠れがの樅の木立の下を一尺離れて見たのが二尺となり、三尺となり、一間となり、二間となって見たが、なんらの動揺が起らないのです。
とうとう我慢しきれなくなって、三間と、五間と、這うようにして叢の中を廻って見ますと、秋草の中に立っている宇津木兵馬の姿をたしかに認めました。
呆然として、ただ立ち尽しているのです。
笠も、合羽もつけないで、黒い紋附に、旅装い甲斐甲斐しい宇津木兵馬の立ち姿が、秋草の乱れた中に立ち尽していることだけは、間違いなく認められたものですから、福松は我を忘れて呼びかけようとして躊躇しました。
まだいけない。ああして、宇津木さんも、じっと様子を見て思案してらっしゃる。わたしがここで大きな声を出した日には、ブチこわしになるかも知れない。