후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 254,021자 · 495화면
湖も、波も、人も、舟も、すべて穏かであるのに、漕ぎ手だけが突変して荒っぽいものになってしまい、
船頭かわいや
おんどの瀬戸で
こらさ
一丈五尺の
櫓がしわる
さっさ、押せ押せ
下関までも
さっさ、押せ押せ
さっさ、押せ押せ
そのたびに、櫓拍子が荒れるし、舟が動揺する。最初に、十七姫御が……と言って、古城の岸から漕ぎ出された時は、漕ぎ出されたというよりも寧ろ、辷り出したような滑らかさで、櫓拍子もいと穏かなものでありましたのに、この鼻唄が半ば過ぎると急に、序破急が乱れ出し、唄が変ると共に呼吸が荒くなり、櫓拍子がかわり、舟が動揺し出しました。
舟というものは、風と波とに弄ばれることはあるが、風も波も静かなのに、人間が波瀾を起して、現在その身を托している舟そのものを弄ぼうということはあり得ないことですから、その動揺の烈しさにつれて、さすがの弁信法師も、つい堪りかねたと見えて、
「米友さん――どうしました、舟の漕ぎ方が少し荒いようですね」
さりとて、弁信も特に狼狽仰天して、これを言ったのではありません。相変らず舟の一方に安坐して、抜からぬ面で言いました。
百三十一