후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 254,021자 · 495화면
それそれ、奥州の涯は外ヶ浜というところだと聞いている。してみると、この安達ヶ原を通り抜けると、外ヶ浜へ出る――外ヶ浜はいいが、浜となってみると、それからは海で、そこで陸地が尽きるのだ。安達ヶ原を乗切るのはいいが、乗りきって海へ出てしまったんではなんにもなるまいではないか。そのくらいなら、ドコかで方向転換をしなければならぬ。
方向転換の手段方法として、方位方角の観念だけは、七兵衛の経験と感覚が、その用を為すに充分である。どう間違っても、天に日があり、地に草木がある限り、東西南北の観念をあやまるような七兵衛ではないが、しかし、東西南北がたよりになるのは、そのうちのどれか一方に目的がある場合に限るので、東西南北いずれの方へ出たら近路につけるかという観念のない時には、東西南北そのものが指針とはならないのです。
長州の奇傑高杉晋作は、「本日東西南北に向って発向仕り候」と手紙に書いたそうだが、最初からそういう無目的を目的として発向するなら是非もないが、少なくとも今の場合の七兵衛は、いかに生来の怪足力とはいえ、歩くことのために歩いているのではない、どうかして無事に人里に出たいものだ、正しい方向に向って帰着を得たいものだ――と衷心に深く欣求して、ひたぶるに歩いているのです。