후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 254,021자 · 495화면
ただ、その次の瞬間に、劇しき一撃を食わせることもなく、無二無三に後退したのは、これは、たとえ無茶に打ってかかられたとは言い条、この相手は確かにお上役人としての役目の職権をもって来たものである――という見込みがついたから、抵抗しては悪いという遠慮で、そうして火の子を払うと共に、まず相手を痛めるよりは、身を全うするのが賢明だとさとったものでしょう。
ところがこうして、無雑作にすり抜けて後ろに走った米友が、ある程度でグッと詰って、それ以上は走れない。彼の跛足の足の一方に、早くも捕縄が蛇のように捲きつけられていたからです。
二百
こういう場合に於て、米友としては、いつも出様が悪いのです。本来ならば、身に覚えなき疑いをかけられた場合に、先方が職権として立向ったものと見込みがついたならば、一応は素直に捕われてしまいさえすればいいのですが、この男にはそれができない。
その素直になりきれない事情にも、また諒察すべきものがあるにはある。いったい、この男は、自分が世間から諒解されないことに慣れているが、誤解されることにも慣れている。自分は常に曲解されつつ生きているのだというような観念が、習い性となっているのです。