후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 178,374자 · 345화면
十六
そうして、動静いかにと窺っていると、この物々しい一行は、玄関へかかると、恭しく、先手が承って捧げた三宝を式台に置き、おごそかにその錦の覆いを払って、それから、一同はこれより三歩さがって、土下座をきりました。
「岩倉三位殿に献上!」
「岩倉三位殿に献上!」
こう言って、土下座をきって跪まった一同が、異口同音に呼ばわったかと思うと、そのまま突立ち上り、踵を返して、さっさともと来し門外へ取って返すものですから、ここでも、がんりきの百が、すっかり拍子抜けがしてしまいました。
これは、てっきり、こちとらと目的を同じうした東西のお歴々、壺振、中盆、用心棒、の一隊と見て取って、直ちに諒解があって、玄関へ通されるか、裏手へ廻されるか、こっちの方もそれに準じてと、固唾を呑んでいると、案に相違して、かくの如く、献上物を捧げっぱなしにしたままで、さっさともと来た道へ帰ってしまう。賭場の仁義にこんなことはない。
そもそも、献上物ならば献上物のように、捧げる方ばっかりの片仁義というのはなく、受ける方にも相当の応接がなければならないのに、置きっぱなしの献上物というのが、どだい礼儀に叶わねえ、いってえ、何を献上に来やがったのかと、がんりきの百が、二つの眼を使いわけて、その玄関の式台に置据えられた三宝の上の錦のふく