후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 178,374자 · 345화면
海上は、天佑と申すべきほどに無難でありました。
無難とはいうが、なにしろ、一葉の自製船を以て、世界の太平洋中に約一カ月を遊弋したものですから、その苦心と、操縦は、容易なものではないが、運よく、颱風の眼をくぐり、圏をそらして、世の常の漂流者が嘗める九死一生の思いをしたということは一度もなかったのですが、それだけ、駒井船長の隠れたる苦心というものが、尋常でないことがわかります。駒井甚三郎でなければ、頭髪もすでにこの一航海で真白になっていたかも知れません。
東経百七十度、北緯三十度の辺に一島を見つけて、ようやくこれに漂着したとはいうものの、これはあらかじめ、駒井が測ったところの地点であり、予期したところの一島でありました。
いずれにしても、この辺に島がなければならぬ。人の住む島か、鬼の棲む島か、ただしは、人も鬼も全く棲むことなき島か、その事はわからないが、この辺に島嶼が存在することを予想して、そうして、針路をそちらに向けたところ、果してこの島を発見したのですから、極めて好条件の漂着であったことに相違はありません。
「それでも、この辺の海上は至極無事なのです、天候はいずれの海上へ行っても予想はできませんが、地理と人情はたいていわかります、この辺には、人を食う種族の住む島はなく、人の船を襲うて荷を奪う海賊というもの