후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠10
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠10(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 285,635자 · 558화면
「沢井の、机竜之助の道場へ参ります」
「え?」
どうも一句毎に機先を制せられるようになって、武者修行は、しどろもどろの体となりましたが、
「あなたも、沢井の机の道場においでになりますのですか……実は拙者も、昨日あの道場から出て参りました」
「おや、あなたも沢井からおいでになったのですか。いかがでございました、あの道場には、べつだん変ったこともございませんでしたか」
「イヤ、べつだん変ったことも……」
「わたしも久しく御無沙汰をしましたから、これから出かけてみるつもりでございます、皆様によろしく……」
といって、女は蛇の目の傘をさすというよりはかぶって、また悠々閑々として、萱戸の路を行きかかりますから、暫くは件の武者修行も、呆然としてその行くあとを見送っていたということです。しかし、やがて気がついて、後ろから呼び留めて言いました、
「もし……」
けれども、蛇の目に姿を隠した女は、再び振返ってその面を見せようとはしないで、
「はい……」
返事だけが、やはり透きとおるような声であります。
「あなたは、お一人で、その八幡村から、これへおいでになったのですか」
「はい……」
「して、またお一人で、これから武州沢井までお越しになるのですか」