후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠10
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠10(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 285,635자 · 558화면
「二足のわらじははけねえ……色は色、慾は慾」
とつぶやいてみたが、
「両天秤にかかると、命があぶねえぞ……」
とその足を二三度踏み慣らしてみて、それからかきけすように姿をかくしたのは、裏宿の七兵衛であります。
七兵衛が姿をかき消したかと思う時分に、今ちょっと静まった犬が、またほえ出しました。一つがほえると、次から次へ、根岸の里の犬が総ぼえの体になって、寝ていた人をさえ驚かしてしまいました。
いったん、姿をかくした七兵衛が、また御行の松の下に姿を現わしたのはその時で、
「いけねえ……こう犬にほえられちゃあいけねえ」
と息をついて立った有様は、海へ泳ぎ出して、いくばくもなく鱶にであって、あわてて岸へ泳ぎ戻ったような有様で、七兵衛としては、かなりに不手際といわねばならぬ。
七兵衛は、夜歩きしても犬にほえられないような秘訣を知り、またほえられても、その瞬間に、それを手なずける秘訣を知っているのでありますが、今晩は思いがけないドジを踏んで、ちょっと手のつけられない程度に犬をコジらかしてしまったものだから、ぜひなくここまで舞戻ったものと見えます。
もし、これを舞戻らないで強行しようものならば、わざわざ網にひっかかりに行くようなものですから、七兵衛としては、ここまで舞戻り、再び犬の鎮静するのを待って、繰り出すより賢い道はないと