후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠11
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠11(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 368,567자 · 720화면
さればこそ、この暴女王の絶対権を干犯するものが、その興味の中断を試むるものが、この有野王国のうちに存在するはずはありませんが、今日は少なくとも、その暴女王をして一時、呆気に取られて返すべき言葉を知らないほどの事件に出会させました。
「まあ、お嬢様、御無事でいらっしゃいまして何よりでございます、ほんとに、よく御無事でいらっしゃいました」
こういって、遠慮なく、障子越しに、なれなれしい言葉を聞いたものだから、暴女王が、悪女の名を記す筆をとどめて、あっけに取られました。
この王国のうちに、自分に対して、こんななれなれしい、涜狎に近い言葉づかいを為し得る奴がどこにいる。
のみならず、障子越しに、こんななれなれしい言葉をかけてから、縁側へ進み寄って、
「御無礼いたします、お嬢様」
と言って、障子を引開けてしまったのです。そこでお銀様、
「あ、お前は両国の親方じゃないの」
「はい、角でございます、どうも御無沙汰いたしました」
「まあまあ、お前」
さすがのお銀様が、あきれて物が言えなくなったのも道理であります。
女軽業のお角は、いつもと同じような水々しさと、そらさぬ愛嬌を以て、ここへ現われたのには、さしものお銀様にとって意外の限りでないことはありません。