후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠11
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠11(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 368,567자 · 720화면
「いいえ、お嬢様、わたしが至らないからでございます、お嬢様の機先を打つことができなかった、つまり、こっちの抜かりでございますから、仕方がございません」
「そうではありません、お前さんの信用をいいことにして、ペテンにかけて、わたしが出し抜いたのですから、全く、わたしの卑怯よ、堪忍して下さい」
「どう致しまして、わたくしこそ申しわけがございません」
「いいえ、重々、こちらが悪かったのよ、あやまります」
といって、お銀様がお角の前に、頭を下げたものですから、お角が何といっていいか、暫く挨拶に困りました。
三十四
お角の、ここへ訪ねて来たということは、必ずしも出来心ではありませんでした。
そうかといって、血眼になって、お銀様の行方をさがし求めに来たものでもありません。
また、お銀様の父の伊太夫に対して、資本主としての貸借関係から、その債務を果すためとか、申しわけのためとか、そんな用向で、わざわざ再び甲州の地を踏みに来たものとも思われません。打ちとけた話を聞いてみると、それもこれもひっくるめて、こんなような次第です。
切支丹大魔術師の一世一代を名残りとして興行界から引退したお角、引退はしたけれども、世間もこの業師を捨てて置きたがらないし、自分も、どうかすると、腕がむずむずすることのあるのはやむを得ません。