후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠16
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠16(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 268,946자 · 520화면
おまけにその猿共の一番前に、逃げた手白がいる。手白はふと立ち上り、与次郎の着物の裾を引いて、どこかへ連れて行く様子ゆえ、今は与次郎もどうするという当てもなし、怪しみながら、ただ手白のするがままになって続いて行った。
山が次第に深くなって、もう大分来たと思われる頃、一つの広い岩屋に到着した。その中に枝葉がいっぱい敷いてあって、何百とも数知れぬ大猿小猿が並んでいるし、なおよく見ると洞穴の真中辺に、岩で囲んだ井戸のようなものがあって、湯気がポッポと立っている。
与次郎は、びっくりして見ていると、手白がツカツカと進んで、その井戸のようなものの中へ飛び込み、直ぐ一人の赤児を抱いて出て来た。与次郎が驚いてよく見ると、その赤児は、疾うに死んだはずのおしゅんであった。
おしゅんは、やけどの傷も更に無く、前にも増して元気になっていたので、与次郎は夢かとばかり喜んで、手白の手を握って厚く礼を言うと、手白も与次郎の手を舐めずって、さも嬉しそうな顔をする。与次郎は衣の端を裂き、それにおしゅんをクルんでヒトコへ入れて喜び勇んで山を下った。
何百とも数知れぬ猿共は、手白を先頭に、麓の村が見える所まで与次郎を送って来てくれたが、いよいよ別れる時になると、さすがに手白も残り惜しそうに、後ろを振返り振返り山へ帰って行った。