후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠16
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠16(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 268,946자 · 520화면
そこで、門内へ入ったお銀様の手に何物も抱えられていず、ぼんやりと取残された二人の男の中の一人の腕に、最初の通り、禽王子入りの風呂敷包が後生大事に抱えられている。
一方は売ろうと言ってわざわざ追いかけて来、一方はいくらでも糸目なしに買おうと申し出でたらしいのに、その取引が行われずして、一方は手ぶらで門内へ入り、一方は、あっけらかんとして、物品をストックしている体は少し変です。
しかし、その取引は取引として、お銀様が何物も持つことなくして、この城あとの大手の崩れ門から入ると、早くも戞々として斧の音、鑿の響が伝わります。
邸内は今し、盛んな普請手入れの時と思われます。
大手の崩れ門から入ったお銀様は、鷹揚として、この領土をわがもの顔の気位は更に変りないところを以て見れば、この普請、手入れ、斧の音、鑿の音というものも、他人のものではなく、自分の権力によって動かされている物の音だと聞かないわけにはゆきますまい。事実――お銀様のこの間中の理想と、計画と、実行とが、ここにこうして現実に行わるるの緒につきつつあるのです。
と言ってしまっただけでは、地理と方針に、多少の無理があり、撞着があることを、不審とする人もありましょう。