후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠16
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠16(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 268,946자 · 520화면
うしろの胆吹の山が息をついては吐き、吐いてはつくように山鳴りをつづけている。その度毎に野分の大風が吹き出されるような響を聞くと、お雪ちゃんは、どうしても、さきのあの大鷲がこの山へ舞い戻って、その羽風がこうして煽るのだと思われてなりません。不在の間に子を捕られて、それを取戻そうとつとめたけれども、そのかいがないために、親鷲が憤って、山の上で羽風を鳴らすために、急に天候がこう変って、風が吹きすさんで来たもののように、お雪ちゃんには受取れてなりませんでした。
それにしても、この不穏な天候、もはやこうして、暢気な縁先の仕事はできないものですから、委細をとりまとめて室内へ持ち込みながら、ああ、いやな風、自分の不快よりも、これから袂をひるがえして、あの胆吹の山の頂を極めようとする弁信のために、悪いさいさきだと思わずにはおられません。
お雪ちゃんは障子を締め切って風を防ぎながら、弁信さんのために、この風が早くやむように、あまり強くならないようにと心配していると、その心配がようやく昂じて来てなりません。取越し苦労はするなと、特に戒めて行かれたにかかわらず、この時はまた弁信法師の山登りがいっそう気がかりになってたまらないのみならず、風水盗賊の難のほかにまた一つ、もしかしてあの弁信さんが、この山上に棲む大鷲にさらわれてしまい