후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠16
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠16(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 268,946자 · 520화면
怖ろしいの、こわいのというのは、もう通り越しているはずなのですが、その時はもう、意地も我慢もなくって、
「お嬢様、もう、わたしは、ここでたくさんです。本来わたしは、あなたとお山登りをするつもりで出てまいりました、こんな、洞窟入りをするお約束じゃなかったはずでございます」
一生懸命にこれだけのことを言いますと、後ろを振向かないお銀様は冷然として、
「いいえ――お山登りなんぞは、いつでもできます、あなたとわたし二人は、ほかに見るものと見せたいものがあればこそでしょう、暫く待っていらっしゃい、わたしが叩きますから」
と言って、お銀様は岩壁の一方に立つと、しなやかな手で、その岩壁の上をはたはたと打ちはじめました。
あんな手荒なことをして――でも、しなやかな手は折れも砕けもしないで、岩壁の一方が割れました。忽ちそこが開けて見ると、第二の岩戸があって、注連が張りめぐらしてある。その中は土の牢、岩の獄屋になっているのがありありとわかる。
「お寝みですか」
その奥に人がいるに相違ない。しかもその主こそ、お銀様がかねて承知の人であるらしい。
その時、その暗い中から、不意に短笛の音が流れ出しました。