후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠19
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠19(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 319,771자 · 617화면
の竜之助も疲れが一時に発したものと見えて、仰向けに寝たままで、すやすやと寝息を立てる頃になりました。
その時分に、不意に、シューッと音を立てて、仰向けに寝ている竜之助の体の上を、いなずまのように走り去ったものがあるかと思うと、それにつづいて、真白い塊りが一つ、雪団子が落ちて来たように、同じく竜之助の体を踏み越えて行こうとしましたが、寝入りばなの竜之助が許しませんでした。二番目に来た物体を、むずと右の手で押えて動かさないので、そのものがギューッと言いました。
この物体というのが、他の何物でもない、猫です。前に竜之助を踏み越えたそれより小さい物体も、珍しいものではない、ドコにもいる鼠という悪戯者であったのです。猫と鼠とは前世からの敵同士で、猫は鼠を捕るように出来ているし、鼠は猫に取られるように出来ている。その造化の造作を造作通りに行ったまでのことで、少しも怪とするにも、異とするにも足りない。
ただ前の前世の仇は、ともかく首尾よくこの飄客の体の上を、無断通過することに成功したけれど、あとからの前世の敵は、それに成功すべくして途中で意外な魔手にさまたげられたというだけのことでありました。