후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠3
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠3(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 214,131자 · 423화면
物好きな宿役人が米友の後ろへ廻って剃刀を取ったが、その剃刀があまり切れないせいか、山葵卸で擦るようでありました。痛さを怺えてじっとして剃らせている米友、その面もおかしいが、いよいよ剃り上った坊主もかなりおかしいと見えて、一同でやんやと囃して笑ったけれど米友は笑わなかった。
「これでいいのか」
坊主頭を振ってみて、それから例の風呂敷包を首根っ子へ結いつけて、笠を被ると、
「俺らは急ぎなんだ」
こう言って横っ飛びに川の中へ飛び込んでしまいました。その挙動が、あんまり無邪気で軽快でしたから、人足どもも笑って、米友がひとりでズンズン川を越して行くのを敢て止めませんでした。
この一場の小喜劇がこれで済んで、川彼方を跛足を引き引き駈けて行く米友の形をさんざんに笑いながら、ようやく能登守一行の川渡りが済みました。しばらく遠慮をしていた両岸の旅客もようやく渡ることができました。
「いや、旅をするとさまざまの面白いものを見るわい、駒木野の関所で見た女、次に小仏を下りて見かけた足の早い男、今またあの奇妙な小男、さてこの次には何を見るか。それにしてもあの小男が槍を使うのは至極の精妙、見たところ、武家奉公をしている様子もなし、出し抜かれた、出し抜かれたと言って駈けて行くが、あの調子ではまた何かにぶつかって大事を惹き起さねばよいが」