후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠3
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠3(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 214,131자 · 423화면
さに胆を冷し随分難渋のやうに見受けられ笑止に存候」
駒井能登守には奥方があるのでした。それはこの手紙によっても察することができるようにかなり重い病気、かなり永い患いにかかって江戸に残されているのです。その奥方に宛てて能登守が毎日のように手紙を書いては送り、奥方からもまたこの道中の都度都度に音信のあることがわかります。能登守も若いから奥方も若いに違いない。能登守も綺麗な人だから奥方も美しい人に相違ない。若くて美しい二人は結婚して、そんなに長い間でないこともわかっています。新婚の若い男と女、たとえお役目柄の厳めしい能登守にも情愛がなければならぬはずであります。ましてや奥方にはそれに一層の深い情愛がなければならぬはずであります。重い病気と、永い患いとが二人の中を隔てました。その隔てはこうして毎日のように書いているおたがいの消息によって、美しく結ばれているということが想像されるのであります。
駒井能登守が手紙を書き終ったところへ、お絹から言いつけられた通りにお松がお茶を捧げて入って来ました。
「御免あそばしませ」
「これはこれは」
と能登守は言いました。
能登守は風呂に入る前に、書類や手紙の用を済ましてしまうのが例であります。