후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠3
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠3(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 214,131자 · 423화면
伯耆の安綱は大同年間の名人、その時代は一千年以上を隔てたものです。よし安綱であってもなくても、それと同格或いは同格以上のものであらば、それは宝物とするのに充分であります。
見直しているうちに、一座は誰とてそれに不服を唱えるものはありませんでした。
「摂州多田院の宝物に童子切というのがあるそうじゃ、これは源頼光が大江山で酒呑童子を斬った名刀、その刀がすなわち伯耆の安綱作ということだが、拙者まだ拝見を致さぬ。その他、大名のうちに、稀には安綱があるとも承ったけれど、いずれもその名を聞くばかり」
と言って平野老人は、再び手許に戻って来た名刀を貪り見ると、神尾主膳もまた老人と額を突き合せるようにして刀ばかりを見ていました。
五
その席はそれで済みました。主人も客も、始めあり終りある会合を満足して退散しました。
ただここで変なことが一つ起りました。それは幸内の行方であります。幸内はあれから御馳走になって神尾家を辞したのは夕方のことでありました。もちろんその帰る時も小腋には、伯耆の安綱の箱を抱えて帰ったのでありましたが、それが有野村へは帰らずに、途中でどこへ行ったか姿が見えなくなってしまいました。