후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠6
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠6(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 185,112자 · 362화면
たから、米友はそのままでスゴスゴとまた畑道を引返したものです。仕方がない、少しく遠くなっても町のあるところまで出かけて、銭を出して、火打道具を買い求めて来るよりほかはないと思いました。
米友が畑道を引返して来ると、畑の畔で、百姓が一人、子供を相手に話しています。
「これ見ろ作十、誰か榛の木山ん中へ、こんな掛物を置きっぱなしにして行っただあ、ことによると泥棒かも知んねえ」
「爺、あにが書えてあるだえ」
百姓の老爺と子供とがその掛物を拡げて見ようとするところだから、米友は眼の色を変えて駈け寄って、横の方から、それをひったくりました。
「おいらの不動様だイッ」
百姓親子は、眼を円くしました。
水に入れようとしてやりそこない、火に焼こうとしてまたやりそこなった米友は、ぜひなく不動尊の像をかついで、代々木の林を立ち出でました。
その途すがら米友は、なお頻りにこの画像の処分方を考えていました。そうして最後に考えついたのは、前よりはずっと穏健な仕方であります。それは個人に頼むことこそ億劫だが、しかるべき堂宮へ納めてしまえば文句はなかろう。堂宮といううちには、神仏それぞれ持ち分があるのだから、不動様を閻魔様の許に頼むわけにはゆくまい。