후리가나로 읽는 일본 고전
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ぐじんのどく
大雷雨夜の殺人 他8編
小酒井 不木
小酒井 不木의 大雷雨夜の殺人 他8編(ぐじんのどく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 27,456자 · 55화면
う。
「山本さん、さあ、そちらへおかけください」
と、検事はいつの間にか昂奮を静めて、にこにこしながら医師に向かって言った。
「この暑いのにご出頭を願ったのは申すまでもなく、奥田さんの事件について、あなたが生前故人を診察なさった関係上、二、三お訊ねしたいことがあるからです。この事件は意外に複雑しているようですから、死体の解剖をしてくださった片田博士と、なお、捜査本部の藤井署長にも、こうしてお立ち会いを願いました」
こう言って津村検事は、相手の顔をぎろりと眺めた。この“ぎろり”は津村検事に特有なもので、かつてこの“ぎろり”のために、ある博徒の親分がその犯罪を何もかも白状してしまったといわれているほどの曰くつきのものである。彼はのちに、おらアあの目が怖かったんだよ、と乾分に向かって懺悔したそうである。しかし、この“ぎろり”も、山本医師に対しては少しの効果もなかったと見え、
「何でもお答えします」
という、いたって軽快な返答を得ただけであった。
その時、給仕が冷たいお茶をコップに運んできたので、検事は対座している山本医師に勧め、自分も一口ぐっと飲んで、さらに言葉を続けた。