후리가나로 읽는 일본 고전
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てんしゅものがたり
天守物語
泉 鏡花
泉 鏡花의 天守物語(てんしゅものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 20,593자 · 42화면
――桔梗さん。
桔梗 はい。
夫人 あれを、ちょっと。
桔梗 畏まりました。(立つ。)
朱の盤 (不意に)や、姥殿、獅子のお頭に見惚れまい。尾籠千万。
舌長姥 (時に、うしろ向きに乗出して、獅子頭を視めつつあり)老人じゃ、当館奥方様も御許され。見惚れるに無理はないわいの。
朱の盤 いやさ、見惚れるに仔細はないが、姥殿、姥殿はそこに居て舌が届く。(苦笑す。)
舌長姥思わず正面にその口を蔽う。侍女等忍びやかに皆笑う。桔梗、鍬形打ったる五枚錣、金の竜頭の兜を捧げて出づ。夫人と亀姫の前に置く。
夫人 貴女、この兜はね、この城の、播磨守が、先祖代々の家の宝で、十七の奥蔵に、五枚錣に九ツの錠を下して、大切に秘蔵をしておりますのをね、今日お見えの嬉しさに、実は、貴女に上げましょうと思って取出しておきました。けれども、御心入の貴女のお土産で、私のはお恥しくなりました。それだから、ただ思っただけの、申訳に、お目に掛けますばかり。
亀姫 いいえ、結構、まあ、お目覚しい。
夫人 差上げません。第一、あとで気がつきますとね、久しく蔵込んであって、かび臭い。蘭麝の薫も何にもしません。大阪城の落ちた時の、木村長門守の思切ったようなのだと可いけれど、……勝戦のうしろの方で、矢玉の雨宿をしていた、ぬくいのらしい。