후리가나로 읽는 일본 고전
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てんぐがいでん きられのせんた
天狗外伝 斬られの仙太
三好 十郎
三好 十郎의 天狗外伝 斬られの仙太(てんぐがいでん きられのせんた)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 122,347자 · 243화면
9 越前、木芽峠
続いて五人、最後に加多がそれを追って走り出て行く)
妙 仙太郎さあん!(戸外へ)
―幕―
9 越前、木芽峠
十二月。深い積雪の山間の曇った昼さがり。幕軍の包囲を衝いて湊を逃れ出でた末、京都に上り慶喜について陳情せんと、途々諸藩の兵と戦いながら中仙道を一旦美濃に出で、次で北陸に道を転じてここまで来た天狗党の残党約八百人が、既に十日ほども屯集している山中。
その本営から少し離れた台地。ここは山の風陰になっていると見えて積雪はさまで深くない。左奥は暗い断崖に終っている。右手に谷より登って来る小道。正面奥は谷に開け、その空を一杯に鉢伏山の姿がふさいでいる。
誰も見えず、静かだ。離れた本営の方からドードードーと響いて来る陣太鼓の音。
暫くして、右手から出て来る加多源次郎。敗走軍の惨苦が一目で見られる姿――硝煙によごれ、所々破れたり血痕のある小具足に足だけに雪ぐつ。身内にどこか傷を負っているらしく青ざめて足どりもシッカリしていない。中央近くまで来て立停り、足元の雪を一掴みしゃくってガブリと口にふくみ、ウムと唸り声みたような声を一つ出してから、手に持っていた陣刀を雪中に突いて、それに両手でよりかかるようにして黙って前の方を見ている。