후리가나로 읽는 일본 고전
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あまくさしろうのようじゅつ
天草四郎の妖術
国枝 史郎
国枝 史郎의 天草四郎の妖術(あまくさしろうのようじゅつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,401자 · 17화면
「さて是からが本芸じゃ。胆を潰して眼を廻わすなよ」
老人は此言葉を後に残し恰も猿が木を登るように棒を登って行きましたが登るに従い老人の姿は漸時小くなるのでした。軈て雲にでも這入ったのでしょう全く見えなくなりました。
すると今度は聳えていた棒が雲の中へ手繰られると見えて岩からスッと持ち上がりました。そして非常な速さを以て雲の中へ引込まれました。
と、突然其雲の中から老人の声が聞えて来ました。
「さあもう今度は金を投げてもよかろう」
声に応じて見物達は雨のように小銭を投げましたが、不思議なる哉。その小銭は一つとして地上に落るもの無く忽然と又翩飜と空に向かって閃めき上り皆雲の中へ這入って了いました。
「何だ、これっぱかりか、鄙吝れた奴等だ。が今日の飯代にはなる。ワッハッハッハッ」
と笑う声がしたが夫れも矢っ張り雲の中からです。
一人去り二人去り何時の間にか見物人は立ち去りましたが、四郎一人は空を見上げたまま何時迄も立って居りました。不思議で不思議でならないのでしょう。
「小僧!」
と突然耳許で老人の声が聞えました。
「ああ吃驚した」
と声を筒抜かせ四郎は四辺を見廻わしましたが、老人の姿は見えません。