후리가나로 읽는 일본 고전
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たろうぼう
太郎坊
幸田 露伴
幸田 露伴의 太郎坊(たろうぼう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 7,863자 · 16화면
これは日頃主人が非常に愛翫しておった菫花の模様の着いた永楽の猪口で、太郎坊太郎坊と主人が呼んでいたところのものであった。アッとあきれて夫婦はしばし無言のまま顔を見合せた。
今まで喜びに満されていたのに引換えて、大した出来ごとではないが善いことがあったようにも思われないからかして、主人は快く酔うていたがせっかくの酔も興も醒めてしまったように、いかにも残念らしく猪口の欠けを拾ってかれこれと継ぎ合せて見ていた。そして、
「おれが醺っていたものだから。」
と誰に対って云うでも無く独語のように主人は幾度も悔んだ。
細君はいいほどに主人を慰めながら立ち上って、更に前より立優った美しい猪口を持って来て、
「さあ、さっぱりとお心持よく此盃で飲って、そしてお結局になすったがようございましょう。」
と慇懃に勧めた。が、主人はそれを顧みもせずやっぱり毀れた猪口の砕片をじっと見ている。
細君は笑いながら、
「あなたにもお似合いなさらない、マアどうしたのです。そんなものは仕方がありませんから捨てておしまいなすって、サアーツ新規に召し上れな。」
という。主人は一向言葉に乗らず、
「アア、どうも詰まらないことをしたな。