후리가나로 읽는 일본 고전
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かのうせいのぶんがく
夫婦善哉
織田 作之助
織田 作之助의 夫婦善哉(かのうせいのぶんがく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 47,834자 · 94화면
しかし、これとても全然はなからの計画ではなく、冷酷といってしまえばそれまでだが、敢えて「あばく」に足るほどのことでもなかった。同じ「あばく」なら、書き洩らしたところに、もっと効果的な材料があった筈だ。
すなわち、成績のわるい支店の鼻の先に、何の前触れもなしに、いきなり総発売元の直営店を設置したのがそれだ。大阪でいうならば、難波の前に千日前、堂島の前に京町堀、天満の前に天神橋といったあんばいに、随所に直営店をつくり、子飼いの店員をその主任にした。
支店と直営店とは、だいいち店の構えからして違って、直営店に客が集まるのは当然のこと、支店の自滅策としてこれ以上の効果的な方法はなかったと、いまもおれは己惚れている。しかしこれも弁解すれば、結果から見てのこと、何も計画的に支店をつぶす肚ではなかった。
あって邪魔になるわけでもない支店をつぶすために、わざわざ直営店をつくるにも当らないとは、常識で判断してもわかることで、いうまでもなく直営店はより多く薬を売るための手段、いわば全くの営業政策にほかならなかったのだ。
同時にまた、こうも言えるだろう。全国に多くの支店を擁しながら、なおかつ直営店の経営に乗り出すほど、事業は盛大になって来ていた――と。