후리가나로 읽는 일본 고전
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きだんクラブ〔せんごばん〕
奇談クラブ〔戦後版〕
野村 胡堂
野村 胡堂의 奇談クラブ〔戦後版〕(きだんクラブ〔せんごばん〕)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 11,954자 · 24화면
本所五つ目の名刹羅漢寺もまた、この時代の嵐に吹き捲られて、一朝にして壊滅の運命に叩き込まれました。その頃既にひどい破損で、修理をしなければならなかった蠑螺堂は、修理の寄進もなく、維持の財源もないために、壊し屋の手で打ち壊され、中に納められた名品百観音は、真に二束三文の棄値で、古金屋の手に売られて処分されることになったのです。
多少低俗であったにしても、江戸時代の名ある仏師の腕を競った百観音は、もう少し寿命を伸ばすことが出来たら、それは国宝的――或は重要美術的な存在として長く江戸文化の記念になったことでしょう。だが、時代の激しい流れには抗いようもありません。民族の大きな起伏や、文化の大きな流れのうちには、こういった犠牲は免れないのです。新しきもの、より良きものを生むためには百体の観音像も、或は砕かれ焼かれる運命に置かれていたかも知れません。
百観音を買い取った古金屋は、それを何処へ売り込む当ても無く、仏像を其儘焼いて、金箔から金を取ることを考えていたのです。無法と言おうか、無智と言おうか、想像を絶した暴挙ですが、文化の革命途上には、こうした大浪費は、くり返して行われているのは已むを得ないことです。